FFファンの間でも人気のエリアである”ザナルカンド”。
この場所のことを思い出すだけで、色々考えたり涙が出てしまう人も多いのではないでしょうか?
ザナルカンドが登場する10は2001年に発売され、約20年前のゲームです。それなのにゲーム内に登場するキャラクーのティーダやユウナは元より、ザナルカンドなどの音楽が今だに愛されています。
そもそも”ザナルカンド”とはどのような場所なのでしょうか?
ザナルカンドってどんな場所?
FF10の世界は”スピラ”と呼ばれているのですが、ザナルカンドはそのスピラに約1000前に存在した大都市です。
主人公ティーダの出身地であります。
ゲームの中では冒頭に華やかに登場。しかし、その後は遺跡のように登場します。
街が破壊される寸前に、かつての支配者”エボン”が、ガガゼト山の祈り子たちの力を借りて夢として作り出した街であり、”夢のザナルカンド”とも呼ばれます。
つまり、ティーダを始めザナルカンドの住民の全てがエボンの作り出した架空のものでしかないのです。
主人公のティーダは映画「マトリックス」のように、架空の街で知らずに暮らしていたということです。
ただのゲーム冒頭に登場する華やかなザナルカンドは、ただの作り上げられた存在でしかありません。
簡単に言えば『夢の街』なのです。
若者が夢見るような華やかで活気のある街ということで、ゲームをプレイする年齢層にバッチリハマっており、当時10をプレイした子らの多くが、このザナルカンドを”理想的な都会”と捉えていることでしょう。
ザナルカンドの魅力
ブリッツボールチーム”ザナルカンドエイブス”
10の主人公のティーダはザナルカンド出身。そして、”ブリッツボール”の選手です。
かつてティーダは、ザナルカンドに存在したチーム”ザナルカンドエイブス”のエースストライカーでありました。
ゲームの冒頭からザナルカンドの街でスタジアムに集って騒ぐ住民たちの姿があり、とても活気があって楽しそうです。
きらびやかなザナルカンドの街にそびえ立つチームのホームスタジアムの雰囲気もカッコイイです。
このザナルカンドエイブスというチームの存在、そこでのティーダの輝きがあるからこそ、”ザナルカンドという街でゆっくりプレイしたい”と思わせるのです。
10の中では、1000年後の別の街でブリッツがプレイできるのですが、やはりザナルカンドのスタジアムで遊べるのが一番の理想ですね。
”理想”と”弱さ”と”甘え”が混合した世界
”もしこんな楽しい街が永遠に存在したならば”というエボンの夢がザナルカンドです。
10の世界ではシンというラストボスが存在しますが、このシンが存在する意味は、エボンがザナルカンドの夢を継続させるためなのです。文明が進みザナルカンドの夢が消えてしまうことを恐れ、定期的にシンという存在がスピラの街を破壊していたのです。
夢の継続のために、シンを存在させ、現実世界(スピラ)の進化を破壊で邪魔しているということです。
10の旅のテーマはスピラを破壊するシンを倒すことで、すなわち”夢から冷める”ことがゴールなのです。
エボンの夢の一部であるティーダも、夢が終われば消える存在。
主人公がラスボスを倒して消えてしまうなんてストーリーがすごすぎます。もっと言えば、ティーダが倒すべきシンは父であるジェクトであるのですから。
”大きな夢ばっかり見てないで、現実世界を1ミリでも前に進めよう”と、とても道徳的な意味のある街でもあるのです。
名前の由来はウズベキスタンの”サマルカンド”?
ザナルカンドはシンによって滅ぼされたという設定ではありますが、実は実在する街にも同じような仕打ちを受けた大都市があります。
その都市とはウズベキスタンの”サマルカンド”という場所です。
かつては世界有数の大都市とされていた街ですが、1220年にモンゴル帝国からの攻撃で徹底的に破壊されてしまった街です。
街の歴史も、名前のトーンもそっくりということで、ザナルカンドの由来はサマルカンドだという説が強いのです。
このような歴史的に儚い運命にあった街が背景になっている点でも、ザナルカンドという街は色々と考えさせられます。