コロナの影響で多くの学校が休校を余儀なくされ、その期間の学費や授業を巡って多くの問題を抱えています。

秋に新学期スタートになるかも、オンラインの授業が増えて学校に通う学科や学年を振り分けるかもなど、どの話をどこの有識者が言い出したのかわからない現状。

現在、大学などに通う学生らはバイトができず、生活が窮屈になっているだけでなく、通えない間の学費をどうするのか疑問であることでしょう。

受けれたはずの授業が受けれないのに同じ学費を払わないといけないのは納得できませんよね。

それなりのオンラインを取り入れたとしても、あの壮大な施設が学費の行き先だと知ると複雑です。

そんな中、日本屈指の名門私立大学である早稲田大学の田中愛治総長が、学費の減額を考えていないことを声明に出して物議を醸してます。

早大総長 異例メッセージ

そもそも早稲田大学ほどの名門大学の総長が、公にメッセージを出すということ自体が異例です。

大学のトップ自らがコメントを出すということは、それだけ在校生から混乱の声があったということでしょう。

現在、コロナ禍の影響で家計収入が減ったり、または学生本人のバイトがなくなったりという事例が多く発生しています。

大学側に学費の減免を求める声が高まっていますが、そのこえに対しては明確に考えを出したということです。

早稲田大学の田中愛治総長は5月5日に「学費に関する考え方について」と題したコメントを発表しました。

コメントの中で田中総長は、「学費および実験実習料の減額をいたしません」と表明。そして、学費の位置づけをこう説明しています。

「大学の学費は、4年間もしくは2年間・3~6年間の教育に対して、必要とされる総額を年数で等分して納めていただいているものなのです」

「何年度の入学生に、どの建物の費用をご負担いただく、というものではありませんので、どの年度に入学された方にでも、同じように学費をいただいております」

つまり、卒業あるいは学位の授与までにかかる費用をトータルで計上し、それを分割で納付するが学費、ということです。

そのため逆に、リモート授業実施で今年度に多額の設備投資をしたものの、この一時的な大学の支出増については今年度の在籍学生だけの負担とはしない、とも述べています。

「そうした費用を今年度の学費に上乗せしないのが、大学の学費のあり方です。大学の学費とは、皆さんが入学してから卒業・修了するため教育・研究にかかる費用を数年間の学費として平準化して納めていただいているという性質を持つのです」引用元:Yahoo!ニュース

そもそも在校生の払っている学費の位置づけが、現在大学が使っている費用と被っているとは言い難いということですね。

在校生の授業代以外にもかかる費用を、平均化して出しているのが学費ということで、理解を求めてるということです。

むしろ例年以上の経費がかかっており、その分の費用は在校生からの学費以外から出ているということですね。

つまりは、学費減額しない理由は施設維持費用の分割負担ということです。

困窮学生だけに給付金

しかし、早稲田大学は生活に苦しんでる学生に対して10万円の給付を行うと発表してます。

さらにはオンライン授業を受けるのに必要な物の貸し出しも発表しています。

そのうえで田中総長は、「経済的に困窮している学生への緊急支援策について」とするコメントも同日に発表しました。

家計が困窮する学生を対象に、「緊急支援金」10万円の給付や、奨学金の受給範囲の拡大、オンライン授業に必要な機材を貸し出すなどの支援策を明らかにしています。

そして、この支援策が「全ての学生を対象にしない理由」も説明。創立者である大隈重信公の考えに従ったといいます。

「早稲田大学に集う学生は、自分自身、自分の家、そして自分の国という自己利益だけを考えず、世界の人々のために貢献してもらいたい、という願いが込められています。大隈侯は、大学教育を通じて、利他の精神を培うことを期待していたのです」引用元:Yahoo!ニュース

早急な大学閉鎖は称賛されていましたが、まさか別の問題で悪く言われることになるとは・・・。

ネット上で賛否分かれる

これが早稲田大学のトップの考え方とはっきり明言されたからには、納得できる人が通えば良いですね。

もともと早稲田大学は他の私立よりも学費が高いです。

「そもそも学費が高過ぎる」と今になって言い出す人は、もともと早稲田に通う決断そのものに問題があるように思えます。

しかしながら、早稲田なら卒業生からの寄付もかなり集まるので、今後は困窮する学生を救済出来ると気がしますね。

「困っている学生は助けるが、一律の学費減免はしない」

田中総長が示したこの見解と方針を巡って、ネット上では賛否それぞれの声が上がっています。

賛成の声は、「大学の固定費は膨大」「大学を維持するための出資金という考え方は明快」「丁寧に説明しようとする姿勢は早稲田らしい」といったもので、学内外の大学教職員とみられる人が多い印象です。

一方、学生からの反対意見もあります。

「施設閉鎖しながら利用料(学費)を取るのはおかしい」「そもそも学費が高すぎる」「翌年度以降に値上げする口実」といった声が目立ちました。

これらの反響について、早稲田大学広報課では、「大学職員も在宅勤務が続いていて、電話などでの直接の反響は確認できていないが、SNSでは賛同の声も含めて多くの反響があると感じている」と話しています。引用元:Yahoo!ニュース

もともと義務教育というのは中学で終わるので、それ以上の学習は自己の責任となります。

ましては18歳を超える大人である尚更です。

一部の学生は国に対して学費を半減して欲しいなど意見がありますが、それは資金難で大学を諦めた人からすれば不公平ですね。

そもそも奨学金とかを借りて全ての手を尽くしても足りないのか?という疑問もありますし。

安易に税金を使おうとする思考は良くないですね

早稲田大学OBらから1億以上の寄付金

日本二大私立である早稲田と慶應はOBになってからも母校愛が強いです。

早稲田大学のOBらは生活が苦しい在校生を心配してか、多くのOBが寄付を募り、現在の時点でその総額は1億以上になっているそうです。

古くは「学生一流 校舎二流 教授三流」と揶揄(やゆ)されることが多かった早稲田大学。

海外での研究生活が長かった田中総長は常々、研究基盤の強化による国際競争力の向上を訴えています。

この姿勢に呼応するかのように、大学からの支援の呼びかけにも大きな反響が寄せられています。

困窮学生支援の原資として卒業生などから募った寄付金の総額は、5月8日時点で1億円以上に達しています。

20~30代の若い卒業生からの寄付も多いといい、広報課では「これだけの額が集まったのは記憶にない。卒業生の皆さんも、後輩たちの苦境を案じているのでは」と話しています。引用元:Yahoo!ニュース

ただ、生活に困っていないと判断される学生たちは、この現状をどう思うのか?

せめて減額ぐらいはしてよ・・・というのが本音でしょうね。

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