近年、多くの個性的な高校が登場してますが、何かと浮き渋みが激しいです。
考えてみれば、ほとんどの高校のファンが「〜で勝てるから」という理由で好きなチームを選んでる気がします。勝つことが前提の愛です。私も同じです。
ただ1チームだけ、弱くても強くても同じ気持ちで観ていられるチーム(高校)があります。
それは「慶應義塾高校」です。
甲子園に出るときもあれば出ないときもあります。甲子園常連校とは言い難い学校です。最近では10年に1回春か夏出れれば良いやぐらいの高校です。
〜年に1人というスター級の新入生を迎えるような高校ではないですし、強くても派手な勝ち方をするチームではないので印象には残りにくいと思います。
それなのに毎年1回は試合を観に行き、秋季大会から春の大会、夏の選手権大会まで試合結果をきっちりチェックしてます。
なぜ自分は慶應だけは毎年気になって応援してしまうのか?
パッと思いつくだけ理由を考えてみました。
応援歌全てがオリジナル曲
慶應の応援歌といえば「ダッシュ慶應」が有名ですね。それと得点した際にファンファーレに使われる「若き血」も有名です。
考えてみると、慶應の応援歌の全てがメイドイン慶應であり、「ダッシュ慶應」以外の曲は慶應からしか聴けない曲なのです。
応援団の声出しなど昭和っぽくて古臭いのですが、何か中毒性があるんです。
色気ついてJ-popの曲や流行りの曲を演奏することなんてありえません。「全部オリジナルでやるんだ」という誇りを感じるのです。
考えてみれば日本の野球の原点は早慶戦人気からスタートしました。応援歌を歌う習慣も早慶戦が始まりです。ある意味慶應の応援は日本の野球応援の元祖でもあるのです。
ただ、すべての曲が他校よりも良いかは別の問題です。洋楽でいうレッドツェッペリンのような、尊いものというか、アマチュア野球ファンとして大事にしないといけない聖歌だと思っているのです。
選手の髪型が一般的な青春を感じる
慶應の選手が坊主にしないことは知られてることだと思います。
中には「弱そう」だとして、慶應選手のベリーショートが苦手な高校野球ファンもいますね。
私的には、彼らの髪型が自分の高校生の頃の景色となんら変わらない感じがして親しみが持てるのです。
強豪校の選手は体も大きいですし、坊主だと年齢以上に見えたり、怖かったりするので、異質な青春に見えてしまうのです。(もちろん野球部はそれが当たり前なのですが)
帰宅部だった私だからこそ、慶應ぐらいの髪型がホッとした気持ちで等身大の高校生を見守ってる気持ちになれるのかと思います。
余談ですが、毎年1人は高校生の頃の友達の誰に似てる選手がいたりして愛おしいです!(笑)
六大学でそのまま楽しめる
慶應義塾高校で活躍してた選手の多くはそのまま慶應大学野球部でプレーします。つまり、高校時代に応援してた主力をそのまま慶應大学で楽しめるのです。
野球応援の際に選手の情報というのは大切だと思いますが、その情報がそのまま大学に上がるってのは凄い楽しいことなんです!(野球好きならわかるはず)
当然ながら慶應高校以外からの強豪からも慶應大学に進むので、慶應主体のメンバーに甲子園のスターが混じってるコラボしてる感じがとても刺激的で嬉しいのです。最近では2015年の夏に準優勝した仙台育英の郡司選手が活躍してるのが嬉しいのです。
また、六大学は甲子園のスター選手が進学先に選びますので、高校時代に応援してた選手がほぼ確実に甲子園のスター選手と対戦してるところが観れたりします。最近では浦和学院で春優勝した小島投手が早稲田生として慶應に投げたりしてましたね!
高校(当時慶應高校で)でダメでも慶應大学でスター選手を倒すんだ!って意気込みで応援できたりして楽しいです。
高校野球の情報をそのままチーム規模で大学まで持ち込めるのって最高じゃないですか?
選手の末路が明るい
よく元甲子園のスターが消息不明になってたり、社会人や独立リーグでくすぶってたり、プロに進んでも数年であっさり戦力外になったりってありますよね。
でも、慶應高校からの選手というのはそもそもプロ思考でないことが多いです。多少上手くて「ドラフト候補」と書かれても、プロ志願書を出さないこともしょっちゅうです。
というのも、慶應大学の野球で4年間頑張れば安定した就職ができます。
「〜年に活躍したあの選手今何してんだろう」と調べてガッカリすることはないです。(たまに中途半端にプロ思考の選手ではいますが稀です)
好きだった選手が悲しい末路を辿ってると、ちょっと複雑ですよね。
でも慶應はいつでも明るく過去を振り返れるので、その部分で観ていて安心するのです。完全におじさん思考で申し訳ないですが。
慶應義塾高校野球部が好きな理由まとめ
・野球応援の元祖である慶應オリジナルソング大好き
・慶應選手の髪型が等身大の高校生らしくて親しみが持てる
・六大学に選手の情報が慶應規模で持ち込める
・悲しい末路を歩む選手が少なく安心して観てられる
そのほかにも「エンジョイベースボール」という野球を楽しむ信念などが好きだったりします。
難点を言うのであれば、私自身が慶應と関係ない人間なので、応援の醍醐味の「若き血」を一緒に歌えないということですね。
あくまである程度の距離から選手を見守って楽しんでます。