アラブという言葉を単品で聞くと、「どこ??」と思うことが多い。「中東と何が違うの?」と混乱する。
世界史を専攻していた人でさえも、アラブと中東の違いがわからず、国々を答えることが難しいそうだ。
親戚にアラブで仕事をしてる方がいるのだが、その方に今度会う約束をしてので、会う時までに知っていこうと軽く調べてみた。
アラブってどの国を指すの?
基本的に、「アラビア語」を扱う民族が住む場所のことを「アラブ」と呼ぶそうです。
中東よりもアラブはずっと狭く、
アラビア半島全域(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、オマーン王国、イエメン共和国)と、
イラク、シリア、レバノン、パレスチナ、ヨルダン、エジプト、スーダン、リビア、アルジェリア、チュニジア、モロッコ、モーリタニア。
これらに住む人々のことをアラブ人と呼ぶようです。
東と西に分けて呼ぶマシュリク(東)とマグリブ(西)
アラブの属する国々は東西分けて名称があるようです。
イラクからエジプトまでをマシュリク(太陽が昇るところ)。
リビアからモロッコまでをマグリブ(太陽が没するところ)。
まるでドラクエやFFみたいでかっこいい名称ですね。日本なんて関東と関西でそのままですから。
笑いが生まれる「スマイルリスト」、金が生まれる「マネリスト」みたいなオシャレな分け方をして欲しいですね。
少数民族としてと該当する国も
基本的にはアラブ人と呼ばれない国々の中にも、少数住まれているということで、「少数派民族」のアラブ人がいる国もあります。
主に、イスラエル、 イラン、エリトリア、 コモロ 、ジブチ 、ソマリア 、 チャド、 ニジェール、 マリ。
これらの国では、少数派民族としてアラブ人が認知されているということです。
隣接する国でもアラブ人は存在しない国もある
アラブ諸国というと「イギリスみたいなもんだろ」と投げやりに知ったかをする人もいるみたいですが、実際にはイギリスとアラブ諸国の区切り方は全然違うようです。
隣接する国の中でも、
トルコ、イラン、イスラエルとアフガニスタン、
これたの国の方々はそれぞれ「トルコ語」「ペルシャ語」「ヘブライ語」「パシュトー語(ダリー語)」を使用しています。
アラビア語を使う人がアラブ人とことなので、つまりは彼らはアラブ人には該当しない人たちということです。
彼らは独立してトルコ人、イラン人、イスラエル人、アフガニスタン人と呼ばれています。
アラブ人とペルシャ人の違い
アラブ人とペルシャ人は間違われることが多いです。
日本人的にはどちらでも一緒な印象でしょう。しかし、日本人と中国人、又は韓国人を間違えると失礼なように、アラブ人とペルシャ人も間違えると失礼です。(近いからこそ争うものです)
アラブ人とペルシャ人は歴史的背景も、言語も文化も異なります。
まず、ペルシャ人というのは、主に「ペルシャ語」を話すイラン系の人のことを指します。
具体的にいうと、中東又は西アジアに含まれるイランに住む人々のことです。
ただ、イランの中には多くの民族が生活をしており、当然、一部アラブ人もイランで生活をしてます。(彼らはイランに住むアラブ系でありペルシャ人ではないです)
アラブ人というのは、上記にもあるようにアラビア語を扱う方々のことです。
言葉の起源も文化も異なりますが、間違うことが多いので要注意ですね!
アラジンはアラブ人?モチーフになった国はどこ
2019年に実写されヒットした「アラジン」。
古くからディズニーファンに愛される作品ですが、あの世界観はどこの国をモチーフにしてるのでしょうか?
あくまでアメリカ産の作品なので、国々の文化に忠実ではないはずなのですが。
アラジンの主題歌でもある「アラビアンナイト」の歌詞の中には、「アグラバー」という地名が出てきます。
この「アグラバー」のモデルになっている都市というのが、インドにある「アーグラ」という都市です。
アーグラといえば「タージ・マハル」のような世界遺産があるインドの名所です。
アラジンに登場するお姫様「ジャスミン」のお城も、タージ・マハルがモデルになっているそうです。
じゃあ、インドの都市が舞台ってことは、アラジンとアラブは関係ないのか?って話になりますが、実はそうじゃありません。
実はアラジンは、ペルシャ人の文化も登場すれば、アラビア語の挨拶まで登場します。
つまりはアラジンの世界観は、「アラブとインドの世界を融合した世界」という認識で間違いなさそうです。
彼らがアラジンを観て何を感じるのかわかりませんが・・・。
ディズニーシーの「アラビアンコースト」エリアも融合世界
アラジンがインドとアラブの融合された世界なのは分かりましたが、ではディズニーシーにある人気エリア「アラビアンコースト」はどこの世界観をモチーフにしたのでしょうか?
実は、あのエリア自体がアラジンの世界観をベースにしており、マジックランプシアターの前にある広場はジャスミンの中庭をイメージされています。
アラジンの世界観がベースということは、アラジンと同じくインドとアラブの融合の世界ということで間違いなさそうです。
何でも良い部分を混ぜてしまうなんて、さすがはディズニー様、アメリカ様ですね!